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9月, 2024の投稿を表示しています

ベトナム:灯台下暗し?

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初めての海外。私は海外への強い憧れを持って日本を出ました。約 7 時間のフライトを終え、飛行機を出た瞬間、パクチーやナンプラーの香りがとても印象的だったのを覚えています。海外への強い憧れを抱いている私はこの匂いを嗅いで海外に来たのだなと嬉しくなりました。 図1. 本場ベトナム料理! 最初は自分たちの荷物を置きにフエ科学大学のゲストハウスに行きました。部屋について目の前に広がった光景に驚きました。部屋はとても殺風景で二人で泊まるには少し広く、落ち着かなくてついさっきまで感じていた浮ついた感情が嘘のように思え、日本から一歩も出たことがなかった私は急に日本が恋しくなりました。 小さい頃から海外に興味があった私は自分の母国のことをよく知らず軽視していました。こうして海外に行って初めて気づけた母国の魅力。   最初にベトナムに着いた初日の出来事について話したのでなんかベトナムに来たことを後悔しているみたいになっていますがもちろん違います。 静かで落ち着いた印象のある日本の街に比べ、ベトナムの街はエネルギッシュで力がみなぎる街だなと思いました。建造物は色鮮やか且つ、歴史を感じさせるものが多くとても魅力的でした。そして親切で温かい人が多く日本を恋しく思う気持ちは少しずつ小さくなりました。今日の夕方ベトナムを発つのが少し寂しいです。 図2. お土産に買えてよかった  図3. ホイアン 食べ物を少しの間放っておくと大量に寄ってくるアリやすぐに水が溢れるお風呂も今このブログを書いている私からするといい経験だったのか思い出すたびに口元が緩みます。 この海外短期フィールドワークを通して私はベトナムの魅力はもちろん、母国である日本の魅力にも気づくことができました。どちらが優れているとかそういう話ではなく、比べて初めて気づきを得て視野が広がりました。

ベトナム:ぼったくられたっていいじゃない

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初めての東南アジアツアーは、ベトナムの歴史ある地方都市”フエ”から始まった。今は観光地ダナンにある海の見えるホテルからブログを書いている。 ダナンや今朝までいたホイアンなどの観光地と比べ、フエは全体的に安価でアットホームな雰囲気があったように思う。あちこちに建っている華やかなお城のような門は、かつて各所に存在していた小さな村の門の名残らしい。 フエでの移動は基本的に学生の小型バイクの二ケツだった。ベトナムがバイク大国として有名なのは知っていたが、こんなにも数が多いとは予想していなかった。車よりも多かった。道ゆくバイクのドライバーを見ると、明らかに小さい、中学生ほどの子供もいる。驚いて現地の学生に尋ねると、ベトナムでは50ccの原付なら18歳以下でも、ヘルメットを被らずに、免許も取らずに乗ることができるという。 写真1. 道路の様子。車間距離は走行中もこのくらい。 そんなバイクたちが信号もろくにない道路をビュンビュン走っているのだから、当然危険で事故も多いはずだ。しかしこれが、小さな事故はあっても人が死ぬような大きな事故は起こらないという。実際に目の前で一度バイクが転倒するのを目撃したのだが、転倒したおじちゃんは平然と車体を起こし何事もなかったかのように走り去っていった。彼らは皆、マイペースに走っているように見える。好きなスピードで走り、「俺が通るぞ」とクラクションを鳴らし、歩行者がいれば避ける。無秩序であることは間違いないのに、だんだんと危険を感じなくなってくる。 日本はこことは正反対に秩序が守られており、実に安全な国だ。その秩序は、定められたルールに皆が従った結果生まれる。皆が争わず平等に生きていけるように定められたルールである。私はときどき、無理に均衡点を決めつけたようなルールが結局は誰の希望する塩梅でもないように思え、窮屈に感じることがある。 これはバイクや交通の話だけではない。私は何の免許も持っていないので、正直バイクの話は何もわからない。ベトナムの道路の無秩序さは皆が己のペースを強い軸として動いているが故であり、それが不思議と良い具合に秩序的に働いているのだと無免許の私は感じた。私も持ち前のマイペースさをベトナムに連れて来られていたなら、より多くのものを得られていただろう。現地の学生は、大抵集合時間から10分~15分ほど遅れていた(私も)。 しかし他の場面...

ベトナム:阮王朝王宮の歴史の旅

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今回のフィールドワークで私はベトナムを選びました。フィールドワークのところはベトナムの歴史のある町フェですから、ベトナムの学生さんのおすすめで、世界遺産に登録されている建築物の最高峰、ベトナム最後の王朝、阮王朝王宮に行きました。 写真1.  王宮の城楼 阮王朝は 1802 年から 1945 年までの 143 年間の長きにわたりましたけど、ベトナム戦争によりその大半が大破されました。でもそれ残った建物だけで見るでも、その広さと雄大さもよく分かります。 多分阮王朝は古代中国の影響も受けて、王宮内はよく漢字があります。ある横額で見ると、それは阮王朝の明命帝の御製詩の一つの『為農吟』です。その詩は漢詩と同じ制式で、漢詩が分かる人はベトナム人ではなくてもその意味が分かります。これは文化のグローバル化だと思います。違う国であっても、言語の発音が異なるでも、漢字を通じて意味が伝えできます。 写真2. 漢詩を書いた東洋風の部屋 写真3. 明命帝の御製詩の『為農吟』 王宮内は昔の王や王后や宮内の人々達の写真があって、食器などの家具もあります。それを見て、以前の王様達はどのような生活をしていますかを自分の想像の限りで考えすることも面白い。 写真4.  王后の写真 写真5. 王の食器 中国の詩人杜甫は『国破山河在、城春草木深。(国破れて山河在り、城春にして草木深し。)』という詩句があります。阮王朝の 143 年の間でも、この土地の上には歴史の栄枯盛衰があります。王宮の階段を登って、ベトナムの歴史を一緒に感じしましょう。 リュウ

ベトナム:昆虫とパッションフルーツ

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私がベトナムに訪れて、一番印象的だったのは昆虫です。ベトナムには街中に、蟻や蠅がどこにでもいました。 ベトナムの蟻は日本の蟻と比べて、ベトナムでは赤く小さい蟻をよく見かけました。市場で買った、ベトナムの伝統的な帽子ノンラーにも蟻がいました。日本でもいるような、小さく黒い蟻もいて、大きく黒い蟻、手足が長く赤い蟻などベトナムには様々な種類の蟻がいました。正直、どれがどの蟻なのか全然名前が分かりませんでした。 ベトナムの蠅は屋台に置かれた食材などの周りでよく見かけます。ふと見たらいます。赤い目をしている蠅もいれば、焦げ茶色の目をした蠅、背中の模様がはっきりしている蠅を見かけました。調べてみたところ、蠅はイエバエがほとんどだと思います。食べ物があるところに蠅はいました。めっちゃファンサしてくれる蠅がいて、とても可愛かったです。 写真1.  エコツアーの時に遭遇した蠅 エコツアーでは、川に面白い魚もいましたが、何より蟻が沢山いてとても楽しかったです。手足が長く、赤い蟻が高速で動いているのが興味深かったです。ウンカのような昆虫が腕にやってきたり、すぐにどこかに行ってしまうイトトンボを追いかけたり、まるでピンボールかのように動くヒメアメンボをひたすら無言で見ることができて、とても幸せでした。勿論、沢山蝶もいましたが、見事に完敗し、全く写真に残せませんでした。 ミーソン遺跡で、マツムシのような昆虫やバッタ、コモリグモのようなクモなどがいました。ミーソン遺跡には、植物や砂利道などがあり、いろいろなところで沢山昆虫を見ることができて、とても楽しかったです。 写真2.  ミーソン遺跡にいたバッタ 五行山で、疲れ切って、ベンチに座った後、ハンミョウのような昆虫がやってきて、ちょっと元気になりました。 写真3.  五行山で見たハンミョウ? ベトナムで様々な昆虫に出会うことができてとても楽しかったです。 もう一つ印象的だったのは、パッションフルーツです。ベトナムでパッションフルーツにハマりました。 ペットボトルのパッションフルーツティーが市販のものでは美味しかったです。甘いですが、美味しいのでお勧めです。これは、ティーなのかと疑うところもありますが、私はほぼジュースだと思っています。パッションフルーツの種も元気に沈殿しています。 ホテルの朝食で、パッションフルーツを...

フエ:ベトナムのフエの最後の1日

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今回ベトナムに来て、一番印象的な一日はワークショップの発表の日です。 ベトナムの学生さんと一緒にマーケットの現地に情報の集まりに行き、店のオナーさんにインタビューを行いました。多くの情報をまとまって最後の発表はみんなとうまく行きました。 写真1. 発表の様子 写真2. プレゼンテーション 疲れた数日間でしたが、最後のパーティーではリラックスできました。一緒にギョーザのようなものを作り、地元の先生もたくさんデザートやフルーツ、ドリンクを用意してくれました。みんなで楽しくおしゃべりしてフエでのことを思い出しました。 写真3. 一緒に料理を作る その後私たちはプレゼント交換をして先生から証書をもらいました。私達は初めて会ってから何でも言えるまでにしました。 写真4. 学生さんとの写真 写真5. 用意してもらった食事 この短い時間の中で私達は互いに知って互いに面白いものを発見します。中国では友情無国境という話があります。友情に国境はないという意味です。私たちは国籍が違っても多くのものの理解と考え方が一致していると感じました。ベトナムの友達をでき、ベトナムの文化と現地の人々の情熱を体験してくれる学校に感謝します。 コウ シカン

ベトナム:ベトナムの市場と日本の市場との比較

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9 / 2関西国際空港から約6時間。ベトナムに到着。空港から車に乗り換えフエ市内を走っていると、イメージしていた世界が目の前に広がっていた。私がベトナムに着いて最初に驚いたのは車やバイクが何度もクラクションを鳴らすことだ。どうやら日本でのクラクションの用い方とは違うようだ。(周りを走るドライバーに注意喚起の意味があるのでは?)そんなベトナムの交通事情を知り、1日を終えた。 写真1. フエの街並み 2日目からは現地の学生と交流を始めた。今回のフィールドワークのテーマは市場「 market 」だった。私達は調査する Dong Ba Market (ドンバ市場)を訪れた。そこには中国の影響を受けた条坊制の構造がある京都の街並みや日本の市場(商店街)とは違い、店と店の間隔は不統一に商店が立ち並んでいた。 現地の学生からはベトナムについて教えてもらう事が多かったが、私たち日本人からも教える事はあった。日本のマーケットや商店街との比較、また日本語を教える事もあった。 授業外でも観光地や名物料理を案内してもらい、コミュニケーションを図った。 写真2. 現地の学生に案内してもらいフオン川の川沿いを歩く。 ヨガやバドミントン、ランニングなど運動公園のような場所でもあるようだ。 写真3. 9/3の夕食。 このハーブ、食べ終わった後も唇の痺れが残るほど辛かった。 お互いの国を知り約5日間のフィールドワークで関わりを深める事ができた有意義かつ、充実したフィールドワークになった。 k

ベトナム:フエ科学大学の学生との交流

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9 / 3から9 / 7までの間フエ科学大学の生徒さんとのグループワークを通した交流を行いました。 3 日は自己紹介を行った後、別グループの方たちとマーケットに行きました。初めてのマーケットでは袋に入った飲むヨーグルトやココナッツのクレープ、揚げ餃子を食べました。日本のコミケやマルシェに似た出店方式でした。 図1. オープニングワークショップの様子(藤枝絢子提供) 4日の午前は庭園住宅へ訪問し気について学び、午後は Sinh village  で版画をしました。日本の十二支に似た動物が書かれた絵や人が書かれた絵がありました。 5日はグループワークの内容を話し合いました。マーケットの現状、日本との違い、改善するべき点など生徒同士で話し合いました。午後からマーケットに行く予定でした、が運悪く私は体調を崩してしまい行くことができませんでした。 6日は実際にマーケットに行ってまとめた情報をもとに発表内容と発表用ポスターを作成しました。私は出来ることが少なかったので指示通りの仕事をこなしました。7日は発表と懇親会を行いました。発表はうまくいき、餃子もきれいに作れて褒められたので気分がよかったです。 図2. ベトナム料理づくりの様子(藤枝絢子提供)  この活動を通してフエ科学大学の学生さんと一緒にご飯を食べたことや、ベトナムのマーケットにいくことができてとても楽しく貴重な経験ができました。 N

台湾:台湾のアート

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  台湾について自分なりに調べていると「芸術」や「アート」という言葉をよく目にするような気がしたので台湾のアートについてフィールドワークをしてきました。初めに、台北国際芸術村に行きました。ここは、 official 髭男 dism のロケ地にもなった場所で様々なアーティストの活動の場となっているようで、予約をすれば屋上を借りられるそうです。自分が訪れた時には閉まっており、調べてみると閉業となっていました。                      写真1 (台北国際芸術村( 2024/8/5 ) 次に訪れたのは寶蔵巌国際芸術村です。ここは、昔に違法に建てられた集落です。実際に訪れてみると、個人的な感想ですが、想像していたよりも小さく感じました。ただ、その集落の中に入るとすごく入り組んでおり、迷路のようでした。この施設も台北国際芸術村と同じように、アーティストを招いて芸術活動をできる環境を提供していました。所々に壁画が描かれており、アートオブジェなどが多数置いてありました。先ほども言った通り、ここはあくまで集落なので現在も住んでいる人が存在し、立ち入り禁止の区域もありました。                  写真2 (寶藏巖國際藝術村( 2024/8/11 )   続いては台北市立美術館です。ここはまさに現代アートと呼ばれる作品が数多く展示されており奇妙なものが多かったのが印象的です。特に印象に残ったのはロシアとウクライナの戦争をテーマにした展示物です。戦争により被害を受けている 子供たちへの世界的な関心を喚起することが目的のようです。実際にウクライナの方に取材した時の音声が流れ、その空間には爆発音やサイレンなどの音も流れており、臨場感と同時に少し恐怖を感じました。                    写真3 (国立故宮博物院( 2024/8/14 )     最後は国立故宮博物館です。ここでは、今までとは違い、歴史的な芸術作品が主な展示物で、畫院畫十二月月令圖、翠玉白菜など、様々な作品が展示されています。おそらく一番有名な翠玉白菜を見ることができました。翠玉彫刻の最高傑作と言われているそうでこれを展示しているところにちょっとした列ができていました。翠玉白菜にキリギリスが止まっているそうですが、直接見た...